令和5年9月のこみリハ教室


まだまだ暑さが残る9月の第3土曜日の午後2:30、今日もこみリハ教室にご参加の皆さんが集まって下さいました。9月のご参加者は失語症の方6名、ご家族の方などの4名と計10名でした。初参加の方もお一人いらっしゃいました。


近況報告では、エスコンフィールドに初めて行って野球観戦をしてきたお話しや、北海道博物館に縄文土器を見に行く予定であること、円山動物園の赤ちゃん象を観てきました!など今月も色々なお話をお聞きできました。

場所の名前がなかなか出てこなかったり、予め用意されたメモを読みながら発表される方、新聞記事をダイレクトに見せて示してくださる方、伝達方法もそれぞれに工夫が見られます。

「なんにもありません!」と言えるようになった方もいらっしゃいます。これは大変なことです。大丈夫です、進行役のSTが質問をさせて頂き答えて頂きました。初参加の方には自己紹介をして頂き、他の参加者の方々からの質問にもお答えいただきました。新旧ご参加の方に関わらず、皆さんとても和やかに貴重な情報交換の時間となりました。

休憩中もご持参頂いた検査結果や脳の画像を見せて下さったり、子象ちゃんの動画をご披露いただき自由なやりとりをされていらっしゃいました。

後半の失語症レクは「朝ご飯は何食べる?」ゲームです。


朝食メニューリストの中から、親になった方の朝ごはんに食べたいものを皆さんに当てて頂きます。各自、ホワイトボードにリストのメニュー名を3つ選んで書き写します。答えを全員書き終えましたら一人づつ選んだメニューを音読して頂きます。最後に親に答えを発表して頂き何個あっているか確認します。数ある中から選んで名前を書き移すのは簡単なようで、失語症の皆さんにとっては大変な時間を必要とします。

ここでは周りを気にせず、ゆっくりご自分のペースで書いて頂けます。書いたメニューを音読するのも良いトレーニングになります。人前で程よい緊張感を持ちながら読み上げられたときの達成感を感じて頂けるようにと思っています。間違っても気にせずにたくさんの笑顔の中、あっという間にお開きとなりました。




ご家族も参加できる失語症の為の「こみリハ教室」は、毎月第3土曜日の午後2:30から4:30まで、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。詳しくは、失語症サロンいーたいむにご連絡ください。

令和5年8月のこみリハ教室


蒸し暑さが続く第3土曜日19日こみリハ教室はおかげ様でいつも通り開催できました。ご参加者は、失語症の方6名、ご家族の方4名の計10名様でした。ボランティアでお手伝い下さるご家族様1名とスタッフは3名と大変にぎやかになりました。


前半の近況報告は時節柄、お墓参りに行ってきたというお話しが多く聞かれました。お墓参りの帰りにはご当地で有名なラーメン屋さんに寄ってきたと、なんと2組の方が同じお店に行かれたとのことで、皆さんびっくり。有名な海鮮丼のお店は行列でイタリアンに変更されたなど。筆者も行きたくなりました。

一方、高校野球の地区大会決勝が行われたエスコンフィールドに初めて行ってきましたというご報告も。札幌からは「遠かった~」とおっしゃっていましたが、野球場は素晴らしかったとのご感想でした。皆さんそれぞれのコミュニケーション力を使って発表してくださいました。
2度目のご参加という方や久々のご参加の方もいらっしゃり、大いに盛り上がりました。


後半の失語症レクは、ビンゴです。夏にちなんだ物を16マスに書き込みます。言いたい言葉が出てこない失語症では、自力で言葉を想起する練習もしますが、ヒントにしていただくリストを用意し、その中から選んで頂き写字をする、もしくは指でさして示し家族の方に代筆の方法もあります。今回は和音で販売している会話ノートの中の絵を利用させて頂きました。


ビンゴ用紙が完成しましたら、ルールを確認し試合開始です。あと一つで上がるときは「リーチ」と言って頂きます。出来たときは「ビンゴ!」と言いますよ。
皆さんとても集中して取り組まれました。ビンゴはMさんとYさんが同時に勝利となりました。
あっという間の2時間でした。


失語症者とご家族が一緒に参加できるこみリハ教室は、毎月第3土曜日14:30~ スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。詳しくはいーたいむにお問い合わせ下さい。

令和5年7月のこみリハ教室


雨、雨、雨降りの7月第3土曜日の午後です。北海道にこんなムシムシした梅雨の影響あって良いのでしょうか!と怒りたくなる薄暗いお天気のなか、こみリハ開催日となりました。それでもご参加下さいました皆さん、有難うございました。今回はご家族やご見学の方を含めて、6名の方にご参加頂きました。先月引っ越しされたご夫妻も今月からはおられないので、ちょっと寂しい気もする中でしたが、初参加の方もいらっしゃり、前半のフリートークは予想以上に盛り上がりました。


初めてご参加の方に向けて、常連の皆さんもあらためて自己紹介です。失語症になった時の年齢や現在の年齢を発表。意外に今日ご参加の皆さんが同世代、同年齢であることを再認識。娘さんやお孫さんの年齢までいっしょで驚きです。ご趣味もお互い同じだったりと楽しいやり取りが続きました。

今月1日のバス旅行先のウポポイで出身地に由来する文学者の展示に触れたNさんは、お得意の収集されたスクラップ記事やパンフレットをたくさん持参し、披露してくださいました。


言葉が出ないNさんは、毎日日記のように、体の状態や健康チェック事項を記しています。その日の出来事は描画で記します。この毎日の1ページがNさんの大事な表現手段なのです。

さて、いつもだとNさん教室の様子を熱心にスケッチしておりますので、私たちの会話は聞く力にも難しいことあって、あとから説明し直したりすることも多いのですが、今日は描きながらしっかりお聞きになって理解されていたようです。皆さんが同年齢である話にもしっかりご自分からボードに年齢を書いてお伝え下さいました。現在の年齢も脳梗塞の発症年齢も皆と同じだと。凄い!

初めてご参加のTさんも感心されてご覧になられていました。


【休憩時間に、Nさんの資料を別のテーブルに移動させて頂きました。資料の収集力、整理力に皆さん感慨ひとしおでした。】

後半のレクは、ウォーミングアップとしての「はい・いいえで答えてゲーム」と、「何県の名産品?ゲーム」の2種類行いました。


「はい・いいえ…」では、「枕」がお題でした。家族の皆さんには一度下を向いて頂き失語症の皆さんに絵を見て頂きます。そして家族の皆さんに質問をしていただき何の絵かを当てて頂きます。

ベテランのご家族と初めてご参加の方で交互に質問をしていただきますが、さすが皆さん、質問がどんどん上手になられて失語の方がどんな質問をすると「はい・いいえ」で答えやすいか、いかに効率良い質問内容を展開して答えを導き出すかを体験頂きました。

質問内容は、①動物園にいますか②食べ物ですか③家にあるか④動くか⑤台所にあるか⑥寝室にあるか⑦それはベッドですか?⑧で正解となりました。

県名当てゲームも、名産品やちなんだ物を3つ提示し、県名を当てて頂きました。今日は、秋田県、島根県、富山県でしたが皆さん大正解。お見事でした。

ご家族も一緒に参加できるこみリハ教室は、毎月第3土曜日午後2時30分~4時30分までスーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しています。
詳細は、失語症サロンいーたいむまでお問い合わせください。