令和7年10月のこみリハ教室
- 2025年11月01日
- お知らせ
失語症サロンいーたいむの言語聴覚士 金浜 悦子です。
このレポートでは、札幌で毎月開催している失語症の方のリハビリ教室
「こみリハ」の様子をご紹介しています。
この教室は、ご家族も一緒に参加することができます。
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第3土曜日の18日、午後2:30から失語症こみリハ教室を開催致しました。雨が降りそうなどんよりの空模様の中、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームに、失語症の方とご家族の方が10名ご参加下さいました。
1ヶ月ぶりにお会いする皆さん同士でご挨拶を交わされます。ご家族の方やボランティア、見学の方々に会場作りをお手伝い頂き無事開始です。
「こんにちは」と皆さんの元気なお声でスタートし、先ずは今朝の大谷君の活躍ばなしや昨今のクマ出没ニュースのことなどに触れ、恒例の近況報告へ。
Kさんは、帯状疱疹で先月お休みでしたが、今月はご参加くださり「いたいの(いたかった)」と説明してくださいました。
Mさんは最近外出の機会が増えているようで先日お出かけしたショッピングモールの話をしてくださいました。外出には車椅子を使っていますがこの日は出先の車いすが出払っていて杖で歩いたとのこと、怖いけどチャレンジも必要な時があります。雪の季節が来るまでは外出の機会がまたあると良いですね。
キノコ採り名人のYさん!2回行ってきたとのこと、山にいくと「もう来るんじゃない」と言われたとのこと今年はね…。よくぞご無事でした。
Aさんも植物園、博物館にお出かけしたとのことでスマホの画像や地図を検索して伝えてくださいます。
Tさんは失語症の同行支援を活用し、市内の公園に行かれたとのことです。
巷ではインフルエンザが流行し始めてているようですが、こみリハの皆さんはお元気で何よりです。メモ帳に予め内容を書いていらしたり、写真を貼ったファイルやパンフレットを持参されたり、スマホを使ったりと皆さんそれぞれに伝える工夫がどんどん進化しています。
後半のレクは、久しぶりの「はい・いいえ連想ゲーム」です。失語症の皆さんに見せた絵が何かを家族の皆さんに質問で当てて頂くというゲームです。ただし質問は失語症の方が「はい」か「いいえ」で答えれるように配慮しなくてはいけません。
「どこにあるもの?」などという質問は「はい」「いいえ」では答えられませんね。「台所にありますか?」と質問を変えると「はい・いいえ」で答えられますね。この配慮がなかなか難しいのですが、慣れると日常のちょっとした場面で役立ちます。
今日のお題はちょっと難しかったみたいですが、皆さん何度も行っておりますので、少しレベルアップを図りました(笑)。
最初のお題は『卵』でした。全くのノーヒントですで、例えば最初は「食べられますか?」などと大きな枠から徐々に的を絞っていくことが必要です。
2つめのお題は『はさみ』でした、これも難しかったのですが、「電化製品ですか?」に質問に失語症の方が「はい」と答えてしまい、「???」が広がりました。
答えも必ず正解をいえるわけではなく、前の人のお返事につられたり、質問の内容がわからずとりあえず「はい」と言ってしまい、答えから離れてしまう場合もあります。
今回は最後にジェスチャーの力も借りて当てて頂きましたが、大いに皆さん盛り上がり、間違っても笑いが起こったり楽しく体験頂くことができたと思います。また忘れないうちにやってみましょうね(笑)。
失語症の方と家族の方もご参加できるこみリハ教室は、毎月第3土曜日午後2:30から4:30まで、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しています。詳しくは、お問い合わせフォームからご連絡ください。



