令和7年3月の「こみリハ教室」
- 2025年03月19日
- お知らせ
失語症サロンいーたいむの言語聴覚士 金浜 悦子です。
このレポートでは、札幌で毎月開催している失語症の方のリハビリ教室
「こみリハ」の様子をご紹介しています。
この教室は、ご家族も一緒に参加することができます。
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朝から真っ白冬景色、暑さ寒さも彼岸まで。春が待ち遠しい3月15日の午後、こみリハ教室を開催致しました。悪天候にも関わらず失語症の方とご家族8名の方がご参加くださいました。
1ヶ月ぶりのご集合で、皆さんお互いに「こんにちは!」と大きな声や会釈で挨拶されていました。
前半は恒例の近況報告です。
先月風邪でお休みだったTさんはすっかり回復されました。あちこちお出かけになっているようで、今回訪ねられた神社のことを写真とともにお話しくださいました。昔あるコマーシャルで有名になったところで、地名を聞くだけで懐かしくなりました。
Nさんは右足の痛みの訴えと共に、先日めでたく金婚式を迎えられたこと、お祝いに、カニを食べに行ったことをノートでお伝え下さいます。
そこで皆さんに「どのカニが好き?」と聞いてみました。ボードに『1.タラバ 2.毛ガニ 3.花咲 4.ズワイ』と示してお尋ねしましたら、毛ガニが一番人気でした。Nさんはボードに「毛」と書かれ、Mさんは「ケガニ!」とはっきり答えられました。Mさんは普段は「わからない」という発言が多いので、会場の皆で歓喜しました。
Kさんは、リハビリに通っていることや、洗濯機が壊れて新しいものに替え、ようやく慣れてきたとのことを、メモを用意していつものように音読説明してくださいました。
Aさんはいよいよプールに行き始めたと報告してくださいました。
後半は、前回に続き「かな単語作り」です。
失語症の方にとって、文字は漢字より仮名の理解が難しい場合が多いのです。平仮名五十音の中から、不作為に選んだ文字を使って、できるだけ沢山の単語を作る練習になります。一度練習をしてから2回戦行い、できるだけ沢山の仮名文字を使ってみました。普段使うことの少ない言葉を作ったり音読して頂いたり、お互いに作った単語を出し合って頂きました。他の誰も作っていない言葉がたくさんあった人は誰でしょう。意外な言葉が出来上がったりしておりました。
皆さん集中力がすごかった!あっという間にお時間になりました。
失語症の方とご家族も参加できる「こみリハ教室」は、毎月第3土曜日午後2:30~4:30までスーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しています。詳しくはいーたいむのお問い合わせフォームをご利用ください。