令和7年2月の「こみリハ教室」
- 2025年02月28日
- お知らせ
失語症サロンいーたいむの言語聴覚士 金浜 悦子です。
このレポートでは、札幌で毎月開催している失語症の方のリハビリ教室
「こみリハ」の様子をご紹介しています。
この教室は、ご家族も一緒に参加することができます。
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2月15日第3土曜日の午後、年明け2回目の教室開催です。今年の札幌は例年に比べて雪が少ない日々です。これから来るのかな…、もう春ですけどね。今月は失語症の方とご家族の方が計7名ご参加くださいました。
前半は皆さんからの近況報告です。
山菜取りのプロ!ともいえるAさん、先月は風邪でお休みでしたが春に向かって体力作りがテーマのようです。週2回のデイサービス利用を1回に減らしてプールに行こうかと考えているとのことでした。
Kさんは節分に、以前住んでいたまちのお寺に御札をもらいに行ってきたとのことです。しっかりメモを用意されていつものように音読されますが、不意の質問にも地名などお答えくださるときは随分スムーズになられたと思います。
Yさんは恒例の雪まつりの記念バッチの購入が今年もできたと実物を披露して教えて下さいます。昨年のバッチと一緒にご持参くださいました。札幌に来られて41年になるとのこと、その年から雪まつりには当時小さかったお子さんたちを連れて出かけられ、その時に子供さんたちにバッチを付けてもらった思い出があるとのことでした。あれから40年!!!?どこかできいたフレーズですね(笑)ですから41個お持ちなのですね。いつかズラーっと見せて頂きたいなあ…と思ってしまいます。
さらに、ご夫婦でさだまさしさんと談春さんの二人会に行った時のことを奥様からお聞きしました。席の場所が大変だったそうで、これもご本人は座席表をノートに描いてきて私たちに見せて訴えられていました。
麻痺のある足では少しの段差でもつらく奥の席で狭い通路を人前を割って入っていかなくてはならないという問題が会場についてわかり問題発生!会場に行くまでは、ご本人もオペラグラスなど準備してノリノリだったのですが、会場について気分一変…。この度は座席指定がなかったことやチケット購入のタイミングも相まって座席を選べなかった為に起きたことでした。
積極的に外出できる失語症の方もたくさんいらっしゃいますが、出かける場所によっては障壁が立ちはだかることも少なくありません。ご家族はそのことによって自分の外出を諦めたり我慢することもよくあります。今回、ご本人は大変だったのだけど、奥様に癒しの時間を提供できたことや、次につながる経験をされたことに意味があると思いました。でも本当にお疲れ様でした。
後日、奥様から提供された当日の画像です。赤い線が入っているところに座られたそうです。遠い!!
Mさんも2か月ぶりのご参加でしたがお変わりなくホッと致しました。腰痛は薬で少しおさまってきたようですがお出かけ頂けて何よりでした。Mさんの元気なお声が会場に響くと皆さんも自然に明るくなり元気を頂いています。
後半のレクは今回も2本立てです。すき焼きジャンケンゲームと仮名文字ならべです。
すき焼きゲームは、ジャンケンで勝った人に材料のカードを引いて頂き早く材料がそろったら勝ちです。
材料は、牛肉、しらたき、ねぎ、豆腐、卵の5種です。チームで家族の役割をきめてジャンケンで勝負していくのが定番ですが、今日は人数が少ないので個人戦です。取ったカードの材料名を言って頂きながら各自揃えていきます。しらたきばかり集まる方やねぎばかり集まる方もいて「次こそ肉を!」とジャンケンにも力が入ります。
後半は仮名文字チップを使って単語作りです。失語症の方にとって平仮名は理解が難しいことが多く、皆さん悪戦苦闘されていましたが、各々ご家族やスタッフのお手伝いもあって単語が出来ていました。
今日もあっという間にお開きとなりました。
失語症の方とご家族も参加できるこみリハ教室は、毎月第3土曜日午後2:30から4:30まで、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しています。詳しくはこちらのお問い合わせフォームからご相談ください。