令和4年10月のこみリハ教室


10月としては暖かい日となった15日土曜日の午後、こみリハ教室を開催致しました。今月は、失語症の方
とご家族7名のご参加を頂きました。ボランティアのMさんもご一緒くださいました。
先ずは、皆さんお揃いになったところで、恒例の今月の情報を各自お話し頂きます。



先ずは2ヶ月ぶりにご参加のHさんです。

9月の初めに受診した歯科の出口で転んだお話しです。隣にいたご主人に思わずつかまったが、ご主人は支えきれずに一緒に転んだとのことでした。骨折などの大事にいたらず何よりでした。しばらくは部屋の中でも車椅子を使うことになったとのことでした。Hさんが力を込めてお伝えくださったのは、転倒した時に通りがかりの女性が助けて起こしてくれたことです。とても慣れていて大変助かったとのことでした。男性も通りかかったそうですが知らん顔だったとか。お助けする自信がなかったのかも知れませんね。大けがにならず本当に良かったです。

Yさんは、いつものように録画した映画を観た報告です。いつもはタイトルを書いたノートを見せてくれるのですが、今日は音読に挑戦して頂きました。頑張って2本のタイトルを口頭でお教え下さいました。更に何か伝えたいことがおありだったようで、続けて身振りが始まり絵を描いてくれました。エレベーターがわかり、お住まいのマンションでの事なのはわかったのですが、全てを理解できずすごく残念でした。またあらためて、個人レッスンの時に伺うことにさせて頂きました。ごめんなさい。また、Yさんは4回目のワクチンを打ってきましたと奥さんからお教え頂きましたが、Yさんは腕に大きなアザのように内出血が見られたとのことで、スマホに奥さんが撮影したものを見せてくれて一同驚きでした。ご本人も腕をめくってお見せくださったのですが、隠れて見えませんでした。でもスマホで奥さんが撮影してくれた画像を見て皆で驚きました。熱も若干あったそうですが、今日ご参加頂けるほど体調に変化がなく何よりでした。

Aさんも2か月ぶりでした。今年の秋の山菜キノコ採りの報告です。「今年は全然だめだね」とのこと。奥さんが職場の近くでたくさん採ってきたのを見せられ、悔しかったようです。

Kさんは、いつも通り足腰のために散歩を続けていて、なにやら赤い実を見つけたとのこと。名前がわからないとのことでした。そこでKさんのスマホが初めて登場しました。カメラを使えたらということで、ご主人がご準備下さいました。ご家族の理解と支えが本当に嬉しいですね。赤い実は、スズランの実と判明致しました。

後半の失語症レクは、最近おなじみになりつつある『仮名文字チップでの単語作り』です。
今年のこみリハでは恒例になりましたが、仮名文字のチップを使って単語作りを致します。
始めに不作為に選んだ文字を、皆さん五十音の中から集めて頂き、それらの文字を使ってできるだけ残さずに
使い切って言葉を作って頂きます。皆さんすっかり慣れた様子で、集中して取り組まれておりました。


五十音を並べるのも失語症の方は難しいことが多いのです。


家族の皆さんも、お手伝いのタイミングをはかります。
ご本人のできる気持ちを待つことが大切ですが、なかなかこれが難しい。


じっくり集中の時間です。



同じ文字でもそれぞれ想起できる言葉が違っていて面白いですね。
お互いの発表を皆さん興味深く聞いていらっしゃします。
そして自ら文字を読み発表するのも緊張の一瞬です。


今月もご参加頂きました皆さん、有難うございました。

失語症者と家族が集える「こみリハ教室」は、毎月第3土曜日午後2:30から、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで、感染対策を行いながら開催しております。
詳しいお問い合わせは、失語症サロンいーたいむに、お電話もしくはメールでお問い合わせください。