令和5年7月のこみリハ教室


雨、雨、雨降りの7月第3土曜日の午後です。北海道にこんなムシムシした梅雨の影響あって良いのでしょうか!と怒りたくなる薄暗いお天気のなか、こみリハ開催日となりました。それでもご参加下さいました皆さん、有難うございました。今回はご家族やご見学の方を含めて、6名の方にご参加頂きました。先月引っ越しされたご夫妻も今月からはおられないので、ちょっと寂しい気もする中でしたが、初参加の方もいらっしゃり、前半のフリートークは予想以上に盛り上がりました。


初めてご参加の方に向けて、常連の皆さんもあらためて自己紹介です。失語症になった時の年齢や現在の年齢を発表。意外に今日ご参加の皆さんが同世代、同年齢であることを再認識。娘さんやお孫さんの年齢までいっしょで驚きです。ご趣味もお互い同じだったりと楽しいやり取りが続きました。

今月1日のバス旅行先のウポポイで出身地に由来する文学者の展示に触れたNさんは、お得意の収集されたスクラップ記事やパンフレットをたくさん持参し、披露してくださいました。


言葉が出ないNさんは、毎日日記のように、体の状態や健康チェック事項を記しています。その日の出来事は描画で記します。この毎日の1ページがNさんの大事な表現手段なのです。

さて、いつもだとNさん教室の様子を熱心にスケッチしておりますので、私たちの会話は聞く力にも難しいことあって、あとから説明し直したりすることも多いのですが、今日は描きながらしっかりお聞きになって理解されていたようです。皆さんが同年齢である話にもしっかりご自分からボードに年齢を書いてお伝え下さいました。現在の年齢も脳梗塞の発症年齢も皆と同じだと。凄い!

初めてご参加のTさんも感心されてご覧になられていました。


【休憩時間に、Nさんの資料を別のテーブルに移動させて頂きました。資料の収集力、整理力に皆さん感慨ひとしおでした。】

後半のレクは、ウォーミングアップとしての「はい・いいえで答えてゲーム」と、「何県の名産品?ゲーム」の2種類行いました。


「はい・いいえ…」では、「枕」がお題でした。家族の皆さんには一度下を向いて頂き失語症の皆さんに絵を見て頂きます。そして家族の皆さんに質問をしていただき何の絵かを当てて頂きます。

ベテランのご家族と初めてご参加の方で交互に質問をしていただきますが、さすが皆さん、質問がどんどん上手になられて失語の方がどんな質問をすると「はい・いいえ」で答えやすいか、いかに効率良い質問内容を展開して答えを導き出すかを体験頂きました。

質問内容は、①動物園にいますか②食べ物ですか③家にあるか④動くか⑤台所にあるか⑥寝室にあるか⑦それはベッドですか?⑧で正解となりました。

県名当てゲームも、名産品やちなんだ物を3つ提示し、県名を当てて頂きました。今日は、秋田県、島根県、富山県でしたが皆さん大正解。お見事でした。

ご家族も一緒に参加できるこみリハ教室は、毎月第3土曜日午後2時30分~4時30分までスーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しています。
詳細は、失語症サロンいーたいむまでお問い合わせください。

令和5年6月のこみリハ教室


初夏を思わせる陽気の6月の第3土曜日、いつも通りこみリハ教室を開催致しました。相変わらずのマスク姿で皆さん集合です。今回は2組の初参加の方々もいらっしゃり、賑やかに始まりました。


前半の近況報告では常連さんたちから発表して頂きました。小学校5年生になるお孫さんの運動会を見に行きました。というご報告に「見に行ったのは何回目ですか?」と聞きますと、「1」とボードに書かれてコロナの無情さを感じます。でも見に行けて良かったです。

山菜採りが趣味の方は、遂にクマに遭遇し慌てて逃げたというお話しです、仲間の女性はとても落ち着いていて関心したとのこと。また、リハビリに通って、散歩も続けていらっしゃる方はいーたいむのバス旅行に初参加のご予定です。初参加の方々も、最初は緊張気味でしたが、自己紹介や年齢をゆっくりお教え下さいました。絵本作りがご趣味の方は、作品をご披露くださいました。完成度に会場の皆さんも驚いておりました。

後半のゲームは、「あなたのことが知りたくて」です。今回は初参加の方もいらっしゃいましたので、このゲームに致しました。一人一人に異なる質問をして4つの答えの中からご本人がどれを選ぶか他の皆さんに当てて頂くという内容です。例えば『好きなビールと言ったら?』代表的な4社の中からお選び頂きます。初参加の方には『ラーメンは好きですか?』とまずお聞きすると『はい』と答えられ、続けて『では1番好きなお味は?』とお聞きしてみました。1、みそ 2,しょうゆ 3,しお 4、その他 の中からお選び頂きます。

他の皆さんは各自ボードに数字もしくは味を書いて頂きます。回答者は「しょうゆ」と答えられ、筆者はご出身はどちら?と質問すると「旭川」と答えらえれ皆さん頷きます。先にご出身を聞いていたら全員正解だったかもです。などと場が盛り上がりました。


初めてご参加頂いた皆さんに有意義なお時間となりましたら幸いです、是非またお会いできますように。

そして、今回でこみリハを去る方がいらっしゃいます。長くご参加くださり、いつもご夫妻で楽しい話題を提供され、いーたいむ1のムードメーカーでいらしてくれたご夫妻です。失語症の啓発にもたくさんご協力下さり、テレビ出演や新聞の取材にも積極的に応じてくださいました。

お二人から勇気をもらった方たちは少なくありません。だから本当に寂しいですが、息子さんの住む地へ引っ越されます。私たちのお手本になって下さったお二人へ感謝をこめて笑顔でお別れです。どうぞこれからもお元気で、これからはリモートで繋がる約束を致しました。


家族も参加できる失語症の為の「こみリハ教室」は毎月第3土曜日14:30~ スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。詳しくはいーたいむまでお問い合わせください。

令和5年5月のこみリハ教室


第3土曜日の20日はいーたいむのこみリハ教室の日です。今月はご家族の方を含め10名の方にご参加頂くことができました。早速、第1部は皆さんからの近況報告です。

日々のお散歩でライラックやチューリップが見られる方、お孫さん家族とバーベキューを久しぶりに楽しまれた方、山菜取りに順調に出かけているけど腰痛が悩みの種と言う方、四国周遊の旅に出かけられ、なんと八十八カ所巡りを完了されたというお話には皆さん興味津々です。そして、「他県にいる息子と暮らすことになり来月でこみリハお別れです。」と話されるHさんの発表には皆さんとても驚き淋しい気持ちになりました。でも、これまで遠く離れていたご家族にとっては安心なことでしょう。会うは別れの初めなり…。私たちも元気にお送りしたいと思います。

後半のリハゲームは、「よーく、覚えておこう!」です。


16マスシート(4×4)を使って、絵カードの位置を覚えて頂きます。その後皆さんで答え合わせ。各々がどなたかをご指名頂き、「○○さん、××は、何番にありますか?」と質問して頂きます。ご指名頂いた方は、マスの番号を答えて頂きます。16マスはなかなか難しかったようです。番号が違う!あれ何番?など意外に思っていた位置が他の人と違っていたりと大いに盛り上がりました。声に出して質問するのも失語症の皆さんにとってはなかなか緊張するものです。答えの番号が言い間違っていないか、誰に質問しようかなどはご家族にお助け頂きました。


こみリハ教室は、毎月第3土曜日の午後2:30~スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。詳しくはいーたいむにお問い合わせください。