令和3年4月のこみリハ教室


去る4月17日 土曜日、新年度1回目のこみリハ教室を開催致しました。
恒例の近況報告では、この春から転勤で札幌に来られた息子さんのことや今夜はその息子さんと一緒に食事をするというHさん、録画してみている映画のことや最近気になった新聞記事を貼ったノートを見せてくださるYさん、そしてKさんは、毎朝夕定時に運動を兼ねてお散歩に行くのを続けていることや家事を少しずつ手伝い始めたことをお話下さいました。

皆さんしっかり手帳などに文章を書いてきていて、それを読みながらお伝えくださいます。失語症の皆さんにとってはこれが大変な作業ですが、『誰かに伝える機会があること』『伝えたいことがあること』時に『伝えなきゃいけないという必然を感じること』が大切と思います。

そして『興味をもって聞いてくれる人がいること』が重要なのです。それはいつもそばにいる家族とは限りません。実は家族は語らずとも通じ合えることも多いので、発話の機会にならないこともしばしばなのです。こみリハ教室では、話し手と聞き手とで豊かなコミュニケーション場面がつくられています。皆さん適度な緊張も感じながら…。


後半の言葉のゲームは2本立てです。昔の映画館みたいだね~とご家族の発言に笑いが起きましたが、1本めは、おなじみの連想伝達ゲームです。
ご家族とご本人に分かれ、ヒント提供役と解答役になります。言葉で伝えられない時は他の手段を使います。

例えばジェスチャーや描画です。いざヒントを提示するのも答えるのもその難しさをお互いに実感したり、個々の表現の違いに驚いたり盛り上がりました。
1問目のヒント提供役は失語症の皆さんです。皆さん言葉の他に絵に描いたりジェスチャーで伝えます。



答えは味噌汁でした! 表現はそれぞれ個性ありです。またそれがいいのです。描画も慣れが大事。


お次は、ご家族がヒントの提供役です。
「ゲームに使います。」「四角いです。」「チョウ!ハン!」「ゲームは、例えばすごろくです。」などのヒントを踏まえて解答者の皆さんは絵で答えます。
やけに絵が小さくて自信の有無のあらわれかな?という方も(笑)。
大丈夫!当たってますよ!と声をお掛けします。答えはサイコロでした。見事全員正解でした。


2本目は、数字ビンゴです。1~25までの数字をマスにバラバラに記入していきます。数字を言ったり探したりも意外に汗をかくのでした。


ジャンケンでの順番決めも、勝利を左右しますね!


右麻痺の方は左手で書きますので、文鎮を使ったりご家族にお手伝い頂きながら数字を埋めて行きます。

低気圧が近づき、あいにくの雨模様の中、3組6名様にご参加頂きました。失語症だったご主人が亡くなられたあともボランティアでお手伝い参加くださる奥様もいらっしゃいます。皆さんとのご縁を大切にして下さっています。本当に有難いことです。

次回のこみリハ教室は、5月15日(土)14:30~、スーパーアークス菊水店2Fで開催の予定です。
お問い合わせは、いーたいむ金浜まで。よろしくお願い致します。